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Ruby ― 7月の誕生石

July 14, 2020

最も重要な宝石、と言ってよいルビー。

今は、ダイヤモンド全盛で、ダイヤモンドと色石・・と大まかな分け方をされることも多いですが、古来、その美しさで人々を虜にしてきたのは、何といってもルビーでしょう。 英国王室の王冠の正面を飾る真っ赤な石は、長らく黒太子のルビーと呼ばれて、実はスピネルだったのにもかかわらず、大粒のダイヤモンドと共に、格別の権威を表してきました。

赤い色は、正確に伝えようとすると、ピンクがかった赤であったり、オレンジがかった赤であったり、難しいものですが、ミャンマー産のルビーは、ブラックライトをあてると、写真のように蛍光することで有名です。 ピジョンブラッドと言われる、特別な赤色は、その深みのある赤色だけでなく、日の光を浴びた時に中から光を発し、煌めく、その特徴から、より貴重で大切にされてきました。 

色が変わったり、蛍光する宝石が、天然に生み出される不思議・・。鉱物に引き寄せられる人たちの気持ちがわかるような気がします。 ルビーは、7月の誕生石とされていますが、この赤色がイメージの、明るく大きく輝く太陽の光を、早く浴びたいものですね。

 

お守りジュエリー

June 26, 2020

衣服よりも先に、必要とされてきたのではないか、と言われるほど、ジュエリーは、私たち人間にとって身近な装飾品です。 服を身に着けていなくても、ネックレスをたっぷり着けている人たちのイメージですね。 お守りや、呪術的な意味があったのではといわれていますが、原始の時代、宝石のようにクリアで、ましてや輝きをもったものなど、なかなか手にする(目にする?)チャンスはなかったことでしょう。 今でこそ、私たちの生活には色が溢れていますが、そういった特別な輝きを想像すると、お守りにしたくなる気持ち、分かりますね。

先日、厄年になるお嫁さんの厄除けに何か・・・というオーダーをお受けし、厄除けには七色のものが良いということで、オパールのジュエリーをお求めいただきました。

宝石には、石言葉など、古来から、その宝石独自の意味があるとされています。 パワーストーンという言葉に込められた意味を、信じる信じないは別にして、宝石のように、自然由来でありながら、特別に美しいものを手にすると、なんだかわくわくしてきますね。

なにはともあれ、そういう特別なものをプレセントされるということ。 自分のことを気にかけてくれる人がいる、・・と感じることは、とても守られているという気持ちになるように思います。 物の持つ力。人から与えられる力。 両方を受け取って、邪悪なものから身を守り、健やかにおおらかに日々を過ごされますように。 

ジュエリーが、人の幸せに寄り添ってくれる、そんな存在であったらいいなと思います。

 

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Ring T

August 15, 2017

8月の誕生石ペリドットを、婚約指輪に。

昨年、ご結婚のおり、作らせていただいた、T様のリング。 どちらかというとクラッシックなテイストのデザインですが、正統的なニュアンスと、現代的で華やかな輝きが、格のあるリングに仕上がりました。 カラーストーンをメインストーンに使ったことで、デイタイムにも、特別な華をそえてくれる一点に。 取り巻きのダイヤモンドも、大粒のものを使うことで、どんな場所でも気おくれしない、価値のあるジュエリーとしてお使いいただけると思います。

私のところへ、婚約指輪や結婚指輪のご相談にお越しいただく方は、どういうわけか、男性の比率が高いのですが、この度も、娘がいたらこんな男性に・・と思ってしまうような、素敵な男性。 その後、お写真を見せていただきましたが、新婦も、彼に負けない素敵な美しい女性で、お二人のこれからを想像して、とっても幸せな気持ちになりました。 

どうぞ、末永く幸せな家庭を築かれますように。

CATEGORY : JEWELRY 誕生石

3月はアクアマリン

March 19, 2010

 三月も中旬を過ぎ、桜の開花時期がいよいよ気になってきました。私の事務所の近くの鴨川沿いは、桜並木になっていて、顔に触れるくらいの高さで花を見られるので、毎年楽しみにしています。同じ季節に同じ行事を同じような気持ちで楽しめることって嬉しいですね。
 さて、三月の誕生石は、「アクアマリン」です。その名が表す「海の水」と同じように、水色の美しい、とても爽やかで清潔感のある美しい石です。その色から「海に投げ入れると瞬時に溶け込んでしまう」といわれ、ヨーロッパの船乗りたちは、アクアマリンを海の力の宿ったお守りとして大切に持っていたそうです。そして海の水はすべての生命の源であることから、この石には無限の生命力をもたらす力があると考えられ、「永遠の若さを象徴する石」とも信じられていたそうです。「アンチ・エイジングな石」ということ?ですね(笑)
 鉱石の分類としては、ベリル(緑柱石)の一種で、エメラルドなどと同じ仲間です。ショックに弱いエメラルドに比べ、同じ硬度でも、耐久性に優れ、傷がつきにくく、比較的扱いやすい石です。大きなサイズでも、清楚な雰囲気を持った石なので爽やかに着けこなすことができそうです。これから夏にかけて、お洋服にも合わせやすい色ですね。ぜひお手に取ってみてください。
 さて、この一年、毎月の誕生石をご紹介してきたのですが、このアクアマリンで一回りです。何か、また新しい「これが知りたい」「あれが知りたい」があれば、ぜひぜひご提案ください!

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2月はアメシスト

February 15, 2010

 節分も終わり、まだまだ寒い毎日だというのに、街はすっかり春モードですね。
 さて、2月はアメシスト。
 2月の誕生石であるアメシストという名は、ギリシャ神話のニンフ(妖精)の名前からきています。
 ある時、お酒の神様バッカスが、月の女神アルテミスと喧嘩し、怒り狂ったバッカスは、その腹いせに、とにかく最初に出会った人間を家来の猛獣に襲わせようとしました。そこへ現れたのが、月の女神に仕える美しいニンフ、アメシスト。アメシストの危機に気付いた月の女神が、間一髪のところで彼女を救うために彼女を水晶にしてしまいます。
 後に、その姿を見てひどく反省したバッカスは、少女の形をしたその石に葡萄酒を注ぎかけました。すると、その石は紫色のアメシストとなったという美しくも悲しいお話。そして、古代ギリシャでは、アメシストは「酒に酔わない」お守りとされていました。
 和名は「紫水晶」。この名の通り、紫がとても高貴で上品な印象を与えます。
 ところで、もしアメシストをお持ちでしたら、ご注意をひとつ。アメシストの紫は、紫外線の影響を受けやすいので、保管されるときは、必ず直射日光を避けて保管いただきますように。
 さて、写真は、少し前にデザインしたペンダントです。上部中央の三角のグリーンの石は、先月お話ししたグリーンガーネット。日ごろ、どちらかといえばフェミニンな感じのデザインが多いので、地金を黒く、ちょっとロックな強いイメージを出してみようとチャレンジしたのですが、出来上がりを見た、アシスタントには、なんだか和風ですね・・と言われ、あるお客様には、中近東のアラベスク模様とかが、イメージですか?と尋ねられ、あらら・・と思っていたら、アメリカ人のお友達に、ヨーロッパ的ですねととどめを刺されました。
 さて、皆さまの目にはどう映るのでしょうか?たまに、こんな風に一つのデザインからいろいろなご感想をいただくのも、デザインしていてなんだか面白いなぁと思えるところ。目指すところがあったなら、こんな事を言っていてはいけないのかしら・・とも、思うのですが・・・。
 

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1月はガーネット

January 14, 2010

1月の誕生石は、ガーネットです。ガーネットは、和名、柘榴石と呼ばれるように深い赤色が有名ですが、ガーネットというのは、実はグループの名前。その成分により様々な種類があります。中でも、「デマントイド・ガーネット」と呼ばれる緑色のガーネットは、屈折率(宝石にあてた光が宝石内に入ったときに屈折する度合いのこと)が、ガーネット類のなかでも群をぬいて高く、ダイヤモンドのような輝きを見せるため、もっとも高く評価されています。 なるほど…デマントイド…は、ダイヤモンドのような…だったのですね。
 そして、デマントイド・ガーネット程稀少でなく、でも強いグリーンがきれいなツァボライトも最近人気が出てきた宝石です。エメラルドの繊細なグリーンに対して、少し、まったりと強くかがやく緑色は、ジュエリーの中でメインに使わなくても、アクセントになる心惹かれる美しさです。
 
 ガーネットは、最も古い歴史をもつ宝石のひとつといわれており、古代エジプトやギリシャ、ローマでは、装飾品としてはもちろん、血止めとしてや体の不調に聞く薬としても用いられていたそうです。パワーストーンとしては、気力・体力をあたえる石とされているのだとか。宝石言葉の中に、友愛というのもありました。
 写真は、The ハプスブルグ展で目をひいた、数々の宝石を使った時計。左下の柘榴の中の宝石は、やっぱりガーネット? 使えるだけ使ってみましたという宝石たちのなか、針のターコイズが、くっきりときれいで、これぞ Theヨーロッパ。息の抜き加減が、うまいですね。 宝石を絵具の色のようにを使ってデザインしてみたいと、話してられたデザイナーさん。ふと、彼女のことを思い出しました。

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12 月はタンザナイト

December 12, 2009

 もう十二月ですね。年の瀬になると毎年思いますが、今年も本当に早かった。もう、あと2週間を切りましたね。なのに、まだまだしなくてはいけないことばかり…。やっぱりまた、来年こそは!と、同じことを思っています。
 …情けない。
 さて、十二月の誕生石。十二月は、ターコイズ・ラピスラズリ・タンザナイトが誕生石とされています。その中でも、私の特にお気に入りの石、タンザナイトをご紹介させていただきます。
 タンザナイトは、紫がかった深い青色をしている石で、1967年に発見された、まだ40年ほどの歴史しかない石です。宝石学上の名称は、ブルー・ゾイサイトという名前ですが、ニューヨークのティファニーが“タンザニア・キリマンジャロの暮れていく青い空の色に似ている”ということから命名した「タンザナイト」が一般的になっています。
ネーミングって大切ですね。広々とした空が目に浮かぶようです。そして、その青紫色の輝きは、彗星のごとく宝石界を圧巻しました。「20世紀の宝石」と謳われ、1998年と1999年には世界で最も売れているカラーストーンだと発表されました。今日も、タンザナイトの需要は続き、サファイアを除いては、他のカラージェムストーンの売り上げを上回っているそうです。
 タンザナイトのしっとりとした深い青紫色は、洋服だけでなく和服にもあい、年齢も選ばず、とても合わせやすい色だと思います。クリスマスプレゼントのおねだりに(笑)、もしくはご自分へのご褒美に、いかがでしょうか…?

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11月はトパーズ

November 14, 2009

 トパーズ。この宝石の色は何色?と聞かれたら、どんな色を想像されるのでしょうか。トパーズには、無色、イエロー、オレンジ、ブラウン、ピンク、バイオレット、レッド、グリーン、ブルーなど、さまざまな色が存在します。中でも、「インペリアル・トパーズ」と名付けられているシェリー・イエロー色のものは品の良い微妙な色合いが人気で、希少価値もあり、私も大好きな宝石の一つです。 カジュアルなラインでは、水色のトパーズもとても多く出ていますね。こちらは、スパッとクリアな色合いが、楽しく爽やかな感じで、身につけていると元気になる気がします。
 トパーズは硬度8と、かなり硬い宝石に分類されますが、劈解性が強く、衝撃には弱い石といえます。リングなど、床に落としたりしないよう、気をつけてくださいね。
 村上龍さんの「ラブ&ポップ」という作品。主人公の女子高生が真夏のある日にインペリアル・トパーズと出会い、どうしようもなく魅了されてしまい、なんとかして手にいれたくて、ある行動に出る一日を描いたものでした。映画化もされたようですが、ダイヤモンドでもエメラルドでもなく、インペリアル・トパーズというところが、渋い・・ですね。 そして、業界ではオレンジ味のイエローと表現するインペリアルトパーズの色を、淡いピンク色と表現されるなど、私にはとても印象的なストーリーでした。  トパーズの語源は、ギリシャ語の“捜し求める” Topazos からきているそうで、村上龍さんは、「トパーズ」のそんな意味もストーリーに重ねられたのかもしれないですね。
 高村光太郎の詩「レモン哀歌」の中にも、「トパーズ」がでてきます。少し、抜粋します。
  わたしの手からとつた一つのレモンを
  あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
  トパアズいろの香気が立つ
 「トパアズいろ」。とても奇麗な言葉ですね。「トパーズ」という響き自体にも、どこかすごく垢ぬけたところがある気がします。微妙な大人にしかわからない、ニュアンスを秘めた色。目に見えない香りにこそついた色。 
 ふっとある香りに触れたとたん、さぁ~っと以前にあった出来事を思い出すことがありますね。 そんな時、あなたはその情景とともに、どんな色を思い出されるのでしょう?

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10月はトルマリン

October 14, 2009

 10月の誕生石は、トルマリンです。トルマリンは、熱や圧力を加えると電気が発生する性質があるため、和名では電気石とよばれています。なんだか、レトロな響きですね。さまざまな色がありますが、なかでも、ピンクトルマリンは、すっきりとしたピンク色が愛らしく、とても人気があります。
 この写真のリングは、亡くなられたお祖母さまから譲られたというピンクトルマリンを、20代のお客様からすべておまかせで、とご依頼いただき、デザインしたものです。モダンアートなどに造詣の深いかたでしたので、ありきたりでなく、若々しく楽しい感じを念頭に考えてみました。ダイヤのラインがクロスした所に、トルマリンが寄り添い、リボンにも見えるかわいらしさと、この石を残してくださったお祖母様からの世代の交わりが、感じられたらいいなと思って製作しました。とても喜んでくださって、後日、こんなお手紙を頂戴しました。
「このリングを大事にして、私も祖母のように、いつか誰かにうけついでもらえるような人生を過ごせたらと思います。大した石ではないけれど、こんなに小さなものを何世代かにわたってずっと大事にしていくのは、ジュエリーならではのことで、そういうことができるような大人になれてちょっと嬉しいです」
 こういうお言葉をいただけると、デザイン時の「ああでもない、こうでもない」の苦労がすっと、飛んでいって、とても幸せな気持ちになります。パワーストーンとしては、恋人たちの愛を育む力があるそう。 いわれてみれば、この"こくのある“ピンク色が、つける人の女性らしさをとても引き立ててくれて、特に男性にとっては、より魅力的な女性にみえるのかもしれません。 20代30代と、女性の人生は大転換期! この小さなリングが、人生の紆余曲折を応援してくれるとうれしいですね。
 この石は、表面にほこりがつきやすい石です。超音波洗浄は避けて、柔らかい布でからぶきをしてお手入れをしてくださいね。

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9月はサファイア

September 08, 2009

 サファイアといえば、深い青色。見ているだけで心を落ち着かせてくれる美しい色ですね。旧約聖書にも登場し、その色から、青空を形成したという伝説まで生まれたそう。古くから「神に最も近い石」と崇められてきたそうです。
 一般的に、サファイアという名前から連想されるのは、その深い青色の石ですが、実は、サファイアにはオレンジサファイア・パパラチア・ピンクサファイア・イエローサファイア・ゴールデンサファイア等と呼ばれるように、いろいろな色が存在します。 鉱物的には、ダイヤモンドに次いで硬いとされているコランダムに属しますが、その内包物の違いにより、さまざまなカラーバリエーションが生まれるそうです。
 中でも、特に赤色に輝くものは、「ルビー」。対照的な色合いを持つルビーとサファイアですが、実は同じ鉱物です。 18世紀後半にフランスの研究者によって違いが判明するまでは、誰も、まさかルビーとサファイアが同じ鉱物だとは考えもしなかったことでしょう。
 サファイアといえば、手塚治虫さんの『リボンの騎士』の主人公の名前が、“サファイア王子”でした。本当は女の子なのに王位継承の問題から男の子として生きている主人公。どのような由来で手塚治虫さんがこの名前をつけたのかは存じ上げないのですが、ルビーでもエメラルドでもなく、「サファイア」という言葉の響きが、きりりとした見かけに隠された、可憐な女の子の素顔をうまく表していて、さすがのネーミングと思っています。
 

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8月はペリドット

August 22, 2009

 五山の送り火が終わって一週間。京都では、「祇園祭から夏が始まり、送り火で終わる」といいます。まだまだ残暑が厳しい毎日ですが、朝夕は、ちょっと過ごしやすくなってきました。
  さて、八月の誕生石はペリドットです。別名、橄欖石(かんらんせき)。難しい字ですね。橄欖とは、オリーブのことです。あまりなじみのない宝石かもしれませんが、何年か前からとても人気が出ていて、この石を使ったジュエリーを見る機会もぐっと増えました。とてもさわやかなオリーブグリーン色で、カジュアルですが気品があり、「イブニングエメラルド」と呼ばれるほど、夜暗くなってからもキラキラと光りを放ちます。夜会ほどのパーティではないけれど、ちょっとしたお出かけの多い私たち現代人に、とても使いやすい宝石ですね。 宝石言葉は、夫婦愛。一家に一点あるといいのかしら?
 ところで、ペリドットの一番の特性は、強い複屈折率。もしもこの宝石をお持ちの方がいらしたら、一度見てください。複屈折とは、入射した光が2本の光にわかれて屈折すること。 ペリドットをテーブル面から反対側を観察すると、稜線が肉眼でも二重に見えます。複屈折によって、二重にみえているわけですね。このように見えることをダブリングといいます。確認できたでしょうか? グリーンの色は鉱物学的には、鉄由来のものだそうで、どうしてグリーンになるのか・・・不思議ですね。 硬度も、6.5 ~7あり、宝石としても充分の硬さ。 どんどん楽しみたい宝石です。
 写真のリングは、数年前に、アメジストとダイヤをセットしたリングと一緒にお買い上げいただいたもの。クッションカットの石に、中央に向かって光の走るコンケイブカットが美しく、カジュアルなタイプですが、日々、宝石のカラーを楽しんでいただけたらと思いデザインしました。カラフルな石はお洋服を選ぶからと敬遠される方もいらっしゃいますが、せっかくの自然からの贈り物。 毎日の生活を、華やかに彩ってくれます。 色を楽しむ! そんな気持ちで、ぜひ、いろいろチャレンジしてみてください!

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7月はルビー

July 29, 2009

 今月も、あと1日になってしまいました。本当に蒸し暑い日が続きますね。
 さて、7月の誕生石は、ルビーです。ルビーは、古来より「宝石の女王」として珍重されてきた宝石で、その赤色から、炎や情熱を象徴するとされ、ヨーロッパでは昔から、持つ人に勇気と威厳をもたらすと信じられてきました。 和名は紅玉。透明感のある濃く真っ赤な色で、てりのあるものが良質とされ、ミャンマー産の、ピジョンブラッド(鳩の血)と呼ばれるルビーは、その中でも最高の品質とされています。
 ところで、サファイアとルビーは同じコランダムという鉱石だということはご存知ですか?
コランダムの中で、クロムが含まれて赤色になったものが、ルビー。その他が、サファイアです。共に高度9で、ダイヤモンドの次に硬い宝石。 自然のちょっとしたいたずらで、まったく色が変わるなんて面白いですね。
 
 日本では、(もうずいぶんと昔のことになりますが)寺尾聰さんの『ルビーの指環』が大ヒットしてから、本当に誰もが知っている宝石となった気がします。小さな子供でも知っている宝石といえば、「ダイヤモンド」と「ルビー」ですね(笑)。子供の頃、しりとりをしているとき、「る」がくれば、必ず「ルビー!」と答えていたような気がします。
 ルビーのお手入れ方法ですが、ダイヤモンドに次いで硬度が高く、熱や酸にも強い宝石です。ただし、ほかの石を傷つけやすいので、保管の際は必ず別々になさってくださいね。 ポーチに、何もかも一緒に入れて持ち歩く・・なんて言うのはご法度です!

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6月はパール

June 19, 2009

 6月の誕生石はパール、真珠です。光を吸い込みながら艶やかに発光するその独特の質感。肌なじみする絶妙な色のトーン、柔らかな丸みなど、どれをとっても、とても女性的で豊かな温かみのある宝石です。そして、多くの美しい宝石の中でも、カットや研磨などの加工なしで、自然な美しい輝きを放っているのは、この真珠だけ。なんだか愛おしい気がしますね。
 日本は、世界で初めてアコヤ貝をつかった真珠の養殖に成功した国。その後、南洋では黒蝶貝を使った養殖で、より大きな黒蝶真珠や、また白蝶真珠ができるようになりました。サイズの大小、真円のものからバロック、ケシ。色も、白、黒、グレー、ゴールド、いろいろな色が出ていますね。この1,2年、目を引くのはチョコレートカラー。処理された色だそうですが、以前に比べ照りのいい珠が作られるようになって、心惹かれます。
 最近では中国の淡水真珠もずいぶんと質の良いものができるようになり、これが淡水真珠?というような大きなサイズ、巻きの綺麗なものが多く出回るようになって来ました。 こちらではオレンジなどカラフルな色、四角や星型など珍しい形のものなどいろいろと作られています。
 写真のパールですが、こちらもまた淡水パール。アメリカのミシシッピー川でとれる、「天使の羽」ともよばれるフェザーパールです。大変稀少で、特にサイズが大きく綺麗な白色で、このような羽状の形になっているものは、国際的な展示会でもなかなか見かけることがありません。綺麗な丸いパールもとても素敵ですが、おしゃれな大人の女性には、ぜひこういった珍しいパールも楽しんでいただけたらと思っています。

 Feather pearl, like a wing of an angel. Timeless pure beauty.

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5月はエメラルド

May 18, 2009

 5月も半ばを過ぎ、初夏らしい強い日差しとさわやかな風。何かと理由をつけては出かけたくなりますね。植物園のすぐ近くで仕事をしているので、この季節になると、子供を連れたお母様方や、熟年カップルで、結構賑っているのに出くわします。むせかえるような緑の香りに誘われて、ついフラ~っと出歩きそうになるのを、なんとか我慢して仕事にはげむ毎日です。(笑)
 さて、そんな緑の季節、5月の誕生石は、「エメラルド」です。エメラルドの歴史はとても古く、紀元前4000年ごろにはバビロニア(現在のイラク付近)で取引されていたことが文献に残っています。古代には、「ヴィーナスにささげる宝石」と呼ばれていたそうで、かのクレオパトラもこの石を愛してやまず、ついには自分の名をつけた鉱山を持ち、粉末にして化粧品にも用いたそうです。なんだか、かえってお肌には良くない気がするのですが、どうなのかしら?どなたか試してみようという方はいらっしゃいませんか?
 最近、印象的だったエメラルドのジュエリーは、アンジェリーナ・ジョリーがアカデー賞授賞式で身につけていたエメラルドのイヤリング。とても澄んだ緑色が彼女の白い肌と黒いドレス、そして何よりも彼女の自信あふれるまなざしにとても似合っていました。ここでダイヤモンドのジュエリーではなく、エメラルドを選ぶのが、とても彼女らしく、とても素敵なチョイスだなと思いました。
アンジェリーナ・ジョリー着用のエメラルドイヤリングは、こちらから
http://www.afpbb.com/yfashion/4062504

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4月はダイヤモンド

April 13, 2009

 4月に入り、京都は桜が満開です。近所に鴨川があるのですが、その鴨川沿いの桜が本当に美しくて、通りがかったときに、眺めているだけで朝からとても気分がよくなります。
 そして、宝石の世界では、4月といえばダイヤモンド。4月の誕生石です。最初に持つ高価なジュエリーといえば、日本ではまだまだ婚約指輪で、という方が多いと思いますが、その中でも、ダイヤモンドはやっぱり、一番人気のある石ですね。
ダイヤモンドという名前は、「不屈」を意味するギリシャ語 “adamas” から由来しているそう。1477年、オーストリアのマクシミリアンI 世がブルグンディ公の娘メアリにダイヤモンドの指輪を送って以来、この石のエンゲージリングは愛と忠誠を約束する印となっているそうです。なんといっても、硬度10という硬さ。硬度9のルビーやサファイヤと比べても、実際のその差は7倍とも10倍ともいわれる硬い石ですから、誰にも傷つけられない永遠の愛を象徴するにはぴったりの石ですね。
 歴史に名を残すダイヤモンドは数多くありますが、“ホープ”“オルロフ”“コ・イ・ヌール”・・・等々・・ご存知の名前はあるでしょうか?
  写真のダイヤモンドは、何年か前にデザインしたもので、結婚10周年の記念にということでオーダーをお受けしました。5ctアップのハートシェイプのダイヤモンド。ご主人様の愛の大きさ!を感じますね。そして、どこから見てもダイヤに埋め尽くされたデザイン。身につけられるたびに、幸福な結婚をしみじみとお感じになるのではないかと思います。
今年はオリジナルでもダイヤモンドの作品をたくさんつくっていきたいと思っています。

Over 5ct heart-shaped diamond with melee diamonds. Proof of happiness.

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