ダニール・トリフォノフ Danil Trifonov
October 29, 2015
イチョウの葉がほんのりと色づいて、透明な空気が、気持ちを癒してくれる 秋。 心を解き放って、ゆったりと音楽に身をゆだねるのにも ぴったりの季節ですね。
思わずうめいてしまうような演奏・・って、ご想像いただけるでしょうか。 左手だけで、ゆっくりと始まるブラームス編曲のバッハから、始まり、じわじわと、そして、ぐいぐいと引き込むその演奏。 ブラームスによるパガニーニの変奏曲に至っては、超絶技巧も、確かに素晴らしいのですが、何より、一音一音がしっかりと際立ちながら、曲として、聞くものの気持ちを掴み取るパワーに、ノックアウトされてしまいました。 ピアノから、こんな音がでるんだ!と、改めて気づかされ、感動しました。
ショパン国際コンクール3位、ルービンシュタイン国際ピアノコンクール、チャイコフスキー国際コンクール優勝と、華々しくデビューしたトリフォノフ。 友人にぜひ行きましょうと、誘われなかったら、きっと、まだまだ若い人だし・・・なんて、軽く考えていたかもしれません。 友人の息子さんは、アメリカでトリフォノフと共演したことがあるそうで、その彼のお薦めでもありました。
若干24歳。パンフレットやCDの写真は、なんだかクールで、アンニュイな大人の男性に写っていますが、演奏からはとっても力強く、パワフルで、しかも、人生を楽しむ躍動感のようなものが感じられて、とても魅力的でした。 音楽は、語れるほど、良くは知らないのですが、とても素晴らしかった!と、皆様にお伝えしたいです。