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Ruby ― 7月の誕生石

July 14, 2020

最も重要な宝石、と言ってよいルビー。

今は、ダイヤモンド全盛で、ダイヤモンドと色石・・と大まかな分け方をされることも多いですが、古来、その美しさで人々を虜にしてきたのは、何といってもルビーでしょう。 英国王室の王冠の正面を飾る真っ赤な石は、長らく黒太子のルビーと呼ばれて、実はスピネルだったのにもかかわらず、大粒のダイヤモンドと共に、格別の権威を表してきました。

赤い色は、正確に伝えようとすると、ピンクがかった赤であったり、オレンジがかった赤であったり、難しいものですが、ミャンマー産のルビーは、ブラックライトをあてると、写真のように蛍光することで有名です。 ピジョンブラッドと言われる、特別な赤色は、その深みのある赤色だけでなく、日の光を浴びた時に中から光を発し、煌めく、その特徴から、より貴重で大切にされてきました。 

色が変わったり、蛍光する宝石が、天然に生み出される不思議・・。鉱物に引き寄せられる人たちの気持ちがわかるような気がします。 ルビーは、7月の誕生石とされていますが、この赤色がイメージの、明るく大きく輝く太陽の光を、早く浴びたいものですね。

 

お守りジュエリー

June 26, 2020

衣服よりも先に、必要とされてきたのではないか、と言われるほど、ジュエリーは、私たち人間にとって身近な装飾品です。 服を身に着けていなくても、ネックレスをたっぷり着けている人たちのイメージですね。 お守りや、呪術的な意味があったのではといわれていますが、原始の時代、宝石のようにクリアで、ましてや輝きをもったものなど、なかなか手にする(目にする?)チャンスはなかったことでしょう。 今でこそ、私たちの生活には色が溢れていますが、そういった特別な輝きを想像すると、お守りにしたくなる気持ち、分かりますね。

先日、厄年になるお嫁さんの厄除けに何か・・・というオーダーをお受けし、厄除けには七色のものが良いということで、オパールのジュエリーをお求めいただきました。

宝石には、石言葉など、古来から、その宝石独自の意味があるとされています。 パワーストーンという言葉に込められた意味を、信じる信じないは別にして、宝石のように、自然由来でありながら、特別に美しいものを手にすると、なんだかわくわくしてきますね。

なにはともあれ、そういう特別なものをプレセントされるということ。 自分のことを気にかけてくれる人がいる、・・と感じることは、とても守られているという気持ちになるように思います。 物の持つ力。人から与えられる力。 両方を受け取って、邪悪なものから身を守り、健やかにおおらかに日々を過ごされますように。 

ジュエリーが、人の幸せに寄り添ってくれる、そんな存在であったらいいなと思います。

 

何を作りましょうか。

May 17, 2020

おうち時間の増えたこの頃。お掃除ばかりしているという声が、ちらほら聞こえてきますが、皆様はどのようにお過ごしでしたか?

お掃除していて、引き出しから出てきた、年代物のジュエリー。”まず私の趣味じゃないし・・”とか、”本物かどうかわからないし・・”とかいった言葉が聞こえてきそうです。 とはいえ、ジュエリーって、捨てられないものの筆頭。 このままお蔵入り・・というのも、残念な気がしませんか?

4月末のブログにも書きましたが、まずは、出てきたジュエリーたち。このままの形で残すか、何らかの手を加えるか、修理するか等々・・・を考えつつ・・。

“今、私はどんなジュエリーがほしい” のかを考えてみる。

突然、ちょっぴり古めかしいジュエリーを手にして、”何をつくるか” と考えても、簡単に思いつかないのも当然です。そんな時、たくさんのアイデアで、これからのあなたの毎日に寄り添う  大切な一点を、ご一緒に考えるのが  私たちの仕事です。

本来、ジュエリーは、年齢と共に、益々楽しめるファッションアイテム。 洋服と違って、何十年という単位で、身に着けられ、楽しませてくれるアイテムでもあります。 その上、パワーストーンという言葉に象徴されるように、自分を守ってくれたり、自信を与えてくれたり、といった、素材そのものの持つパワーを感じられるもの でもあります。

何をつくるか決めてから相談しなくては・・というだけではなく、”何を作りましょうか”  というご相談も、充分 “あり”  なのが、リモデル(リフォーム)のご相談。 お心に留めていただけたらと思います。

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2020 暖かい冬の始まり

January 21, 2020

年が明けて、もう20日。 今年は、バリバリスキーに行くんだからと、滑る気満々で、新しいウェアまで買いに行ったのに、この暖冬。 暖かいのはありがたいけれども、やっぱり雪は降ってほしいと思うこの頃です。

写真は、今年の年賀状に使ったもので、実は、結構以前にデザインしたもの。 とてもシンプルなデザインですが、スッキリと華やかで、色石が際立つせいか、「宙に浮いたようにも見える色石」と、以前、本にも取り上げられ、お褒めいただきました。 デザイナーとしては、いつまでも飽きずに楽しめるジュエリーを作っていきたいもの。 

遅くなりましたが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

パールのリング

May 30, 2019

この大粒で傷一つない南洋パール。 美しいですね。 写真の腕がいまいちで、大変申し訳ないのですが、この見惚れるような真珠を、リングにとオーダーいただいたのは、恥ずかしながら1年以上も前。 クラッシックな中にも、今風のイメージがほしいということで、デザインもいろいろと悩まれた末に、2wayにしよう!!となりました。

こんなに大きいので、2wayの2本組になったら、どうなることかと少し心配したのですが、案ずるよりは産むがやすし・・・・でもなかったのですが、品よく華やかなリングに。 こうしてみると、大きな宝石は品が悪くなると、心配される方がとても多いのですが、単純に大きいから品が悪いというわけではないですね。

指から零れ落ちそうなこの真珠が、かえって女らしい雰囲気を醸し出して、はんなりと指先が明るく優雅に映ります。 きっと末永くご愛用いただけることと嬉しく思っています。

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Ring T

August 15, 2017

8月の誕生石ペリドットを、婚約指輪に。

昨年、ご結婚のおり、作らせていただいた、T様のリング。 どちらかというとクラッシックなテイストのデザインですが、正統的なニュアンスと、現代的で華やかな輝きが、格のあるリングに仕上がりました。 カラーストーンをメインストーンに使ったことで、デイタイムにも、特別な華をそえてくれる一点に。 取り巻きのダイヤモンドも、大粒のものを使うことで、どんな場所でも気おくれしない、価値のあるジュエリーとしてお使いいただけると思います。

私のところへ、婚約指輪や結婚指輪のご相談にお越しいただく方は、どういうわけか、男性の比率が高いのですが、この度も、娘がいたらこんな男性に・・と思ってしまうような、素敵な男性。 その後、お写真を見せていただきましたが、新婦も、彼に負けない素敵な美しい女性で、お二人のこれからを想像して、とっても幸せな気持ちになりました。 

どうぞ、末永く幸せな家庭を築かれますように。

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コンクパール Conch Pearl

June 24, 2016

このピンク色の宝石は、コンクパール(Conch Pearl)。 写真がうまく撮れてなくて、ほとんど、珊瑚のように、写っていますが、大変貴重なものです。

カリブ海沿岸部でピンク貝という巻貝からとれる、天然真珠。フレームマーキングと呼ばれる、火炎模様がくっきり出て、濃いピンク色であるものが上質とされています。 この大きさで、美しいものとなると、なかなかお目にかかれない贅沢なものです。

世界中、行ったことのないところはないのでは?という、K様。 世界各地で、いろいろと楽しい宝石を見つけてこられて、また一つ思い出の品が形になりました。 指を目にする度に、旅を思い出す。 ・・女性ならではの楽しみですね。

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Baby Bracelet

November 01, 2013

11月に入ると、七五三のお参りですね。
ベビーブレスレットは、赤ちゃんの誕生、そして、すくすくと育った節目をお祝いするのにぴったりのジュエリー。

写真は、今年の新作  La nuit etoilee 星月夜のシリーズから。繊細なチェーンと優しいパールに、ダイヤ入りの小さな星が輝く、とっても可愛いベビーブレスレットです。

写真撮らせてね~と、生まれた時からお願いしていたYちゃん。 撮影の時はちょっとびっくり?ママにしっかと抱きついて離れなかった彼女ですが、今からこんなに可愛らしくて・・どんなに素敵なお嬢さんに成長されることでしょうね。

大きくなるにつれ、チェーンの長さを調節できるので、大人になるまででも、ちょっとしたお出かけに、おしゃまなお洒落を楽しめます。 大切なお子様に寄り添って、プレゼントした方の想いを伝え、いつまでもキラッと輝き続けるブレスレット。 生まれた時から本物のジュエリーに触れて育つなんて、幸せですね。

可愛いハートが揺れるahuhiシリーズも、今のお子様たちなら、中学生くらいから、楽しまれるのでしょうか。 ご両親、そして、ご家族の皆様からの心のこもったプレゼント! きっとずっと大切にしていただけることと思います。

SHICHIGOSAN celebration is coming up in November.
Baby bracelet would be the perfect gift to welcome newborn babies or to celebrate the growth of children.

 

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宝石の?お風呂

March 31, 2013

このお風呂!石でできていますが、さて、何の石でしょうか?

すべて、翡翠です。翡翠と言えば、中国や台湾の美術館で、結構な大きさの彫刻を見る機会がありましたが、この塊!
東京、品川の原美術館のすぐ近くにある翡翠原石館。 個人の蒐集家の方が集められた主に翡翠が展示されている美術館です。 ここの展示室の一角にあったのがこのお風呂。
バスタブは、10t以上の重さの翡翠の塊をくり抜かれたそうで、 これを運んでくるだけでも、大変だったそう。 これでお風呂を作ろうと考えられたのが、すでに尋常じゃないですね。 床も壁も翡翠。 石造りだけあって、普通にお湯をためても温まらないそうで、60℃近いお湯をかけ流しで流し続けないと温まらないそうです。 庭に向かって一面ガラス張りなので、ゴージャスな気分でバスタイムを楽しめそうですね。
以前の建物の持ち主が、建物の前の桜の大木を切ると言われたのを、それは残念だと、今のオーナーがこの建物を買われたとか。 どこまでも太っ腹なオーナーのおかげで、桜のお花見と翡翠風呂の両方を十分堪能してきました。
・・・つかってはいませんけれど・・!

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ゴールデンパール

November 08, 2012

 レスリングの吉田沙保里選手が国民栄誉賞を受賞されました!五輪、世界選手権合わせて13連覇!大変な記録ですね。 そして、その13連覇に合わせて、13ミリのゴールデンパールをつかって、五輪の聖火をイメージしたデザインのペンダントが、副賞としてプレゼントされました。 黒地の華やかな振袖をきて、にこやかにほほ笑む吉田選手にお母様がペンダントをつけてあげられて、本当に、お二人とも嬉しそう! 

 三重県出身。真珠といえば、まずはこの県。 日頃は、パワフルなスポーツウーマンの吉田選手も、副賞は何がいいかと聞かれて、この真珠のジュエリーを希望されたそうです。 何よりの記念品ですね。

 ところで、たまたまテレビを見ていた時に一緒にいた○○くん。 ゴールデンパールは、ゴールドのジュエリーに白いパールをセットしたら、金色に変わるんですか? って・・! 一瞬、何のことか意味がわかりませんでした。 白いパールがブローチになったとたん、金色に変わったりしません。 ゴールデンパールは海から採られた時から、ゴールド! (確かに、染めのパールというのもありますが・・) 

ちょっと、びっくりしましたが、どんなに強い女子も、パールのペンダントなどプレゼントされたら、乙女心に火がついてしまったり・・するかも。 びっくりするような質問してないで、ジュエリーをプレゼントしたくなるような女子が早く見つかりますように。

ゴールデンパールを使ったリング

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ジュエリーウォッチ

June 15, 2012

 “宝石”という言葉を聞いた時にまず思い浮かべるのは、きらきらとした輝き?それとも、カラフルな色でしょうか? 
 きらきらと光るという意味では、ダイヤモンドが、“輝き”の代表格。けれども、そのダイヤモンド。歴史的にはあまりに硬すぎて、長く研磨の方法がわからず、美しさというよりは、その硬さに対する畏敬の気持ちから大切にされてきたという経緯があります。そして、ほとんどの宝石は、カット技術の進歩で、より輝きを増してきたもの。
 自然な気持ちで見た時、まず目に入るのは、「美しい色」でしょうか。
 先日、たまたま雑誌を見ていたところ、カラフルな腕時計が・・

 ディオールのジュエリーウォッチ。
 近頃、カラフルな文字盤だからといって、特に珍しくは感じませんが、上から、ラピスラズリ、スギライト、ターコイズといった天然石が使われています。 右下のカラフルな文字盤はオパール。
 ルビーやサファイアといったゴージャスな宝石を使った腕時計も、たくさん目にするこの頃。それぞれに素敵ですが、ぱっと目にするこの色が、エジプトやペルシャの王朝の時代から大切にされてきた宝石たちだと思うと、シンプルながら、ちょっと他には代えがたいもののような気持ちになりますね。 
 

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指輪88

March 29, 2012

 去年出版された 「指輪88」。 監修者の一人 諏訪恭一さんは、今までにも宝石の本を何冊も書いていらっしゃる方。 気になりながらも、宝石の歴史本は何冊も読んだことがあるから、と思っていました。 ところが、先日、たまたま手に取る機会があって、ざっと見てみたところ、・・これが興味しんしん!
 橋本貴志さんというコレクターが集められたリング88点。本の見開き両面に一点づつ歴史を追って紹介されています。載っている写真も、見たいなぁ・・と思うツボが、しっかりアップで撮られていて、飽きないです。 
 コレクターと呼ばれる人は、よほどその「物」が好きで、集めていらっしゃるのだろうと、当然のことのように思っていましたが、まえがきに、「コレクターの悦びは、物を冷静かつ客観的に見極め、文化的に意味がある集合体を新しく創造することにある」、とおっしゃるだけあって、本当に興味深いセレクト。「新しく創造する」といういことが、こういう分野にもあるんだなぁと、ちょっと感動しました。
 写真は、「スパイが使ったカメラの指輪」、写真右側、花弁の中央がレンズになっているそうで、左下の男の子の顔が、このカメラで撮られた写真。・・・すごい!! 文章もちょっとおちゃめで、楽しく読めました。宝飾品に興味のない、男性にもぜひ!お薦めです!
 
 「指輪88」 88点のリングが、歴史順に写真入りで、紹介、説明されています。

宝官優夫 諏訪恭一 監修 淡交社 http://www.tankosha.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=1244

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宝石を慈しむ

November 30, 2011

 「ジュエリーデザイナー」というと、ランチにディナーに夜毎のパーティ・・とどういうわけか豪奢な生活をイメージされる方が多いようですが、さて、皆様はどういうイメージをお持ちでしょうか? 
 少し前になりますが、ある詩人が、会場にいる人たちから言葉を一語づつもらって、それで即興の詩を作るという会に出かけたことがあります。その時、私はドキドキしながら「宝石」という言葉をお願いしたのですが、その方は「見栄」とか「虚飾」という意味合いで「宝石」という言葉を使われて、とても残念な思いをしたことがあります。 また、時々ではありますが、初めてお話しするのに、頭からジュエリーを否定される方もいらっしゃって、そんな時は、本当に悲しくなります。「ダイヤモンドに目がくらみ・・」って、時代でもないですものね。
 以前にも書いたことがありますが、高村光太郎のレモン哀歌や、宮澤賢治の小説など、明治期の作家の詩や本にでてくる宝石は、今よりずっとキラキラと貴重で、澄んだ輝きを放つものだったように思います。当時の人々にとって宝石は、小さな自然そのものだったのでしょうね。
 そう、宝石を使って出来上がったジュエリーは、本当に華やかで美しいもの。目にしただけで気持ちが高揚し、ごく自然にいつまでも大切にしたい! と思えるものですね。 毎日の生活必需品でもなく、ないからといって困りもしない。 けれども、小さな子供が花をみつけたら、折らずにはいられなくなるように、宝石にも、美しく人を引き寄せる 自然な力があるように思います。
 美しいものを慈しむ。
 自然に、気負うことなくジュエリーを身につけていらっしゃる方にお目にかかると、そういう心の持ちようを垣間見た気がして、ハッとします。パワーストーンといった、見た目の美しさだけでない石の力に目を向ける人が増えてきたのも、ちょっと虚飾だけじゃぁないのよ・・という人が増えてきているからという気もします。
  
 というわけで??でもないですが・・実際のジュエリーデザイナーの日常といいますと。 残念ながら、とっても普通。 「華やか!」と想像していただけるのはとっても光栄ではありますし、素敵な方に出会う機会は多いような気もしますが、 実際は、見栄にも、虚飾にもまみれず、毎日、真面目にコツコツとデザインを考えたり・・、作ったり・・、事務仕事に追われたり・・・しています!・・・泣
 

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リフォーム→リモデル

November 16, 2011

 長い間、ジュエリー業界で使われてきたリフォームという言葉。一般にも浸透していてなじみ深く、また、わかりやすく思っていましたので、私もずっとこの言葉を使ってきました。 けれども、英語ではどちらかというと、修理という意味で使われているそう。ジュエリーの作り変えに、この言葉を使うのはおかしいのでは?と、長らく言われ続けてきました。最近、業界全体としても、リモデルという言葉を使うという流れのようです。というわけで、私もこれからはリモデルという言葉を、使うことにしました。
  
 リフォーム、リモデル、プラモデル!って、職人男子がふざけていましたが、慣れるまで、ちょっと変な感じ!! 言葉にこだわるわけではありませんが、皆様のお手持ちのジュエリーが、本当に良い形でお使いいただけるよう、これからも、お手伝いできたら嬉しく思います。
 ○リモデルして、より新しいデザインで楽しんでいただけるようにすること。
 ○デザインはそのままで、修理をすることで、使っていただけるようにすること。
 ○そのままの形で、残すこと。
 ○地金などの価値で、換金すること。
 ご相談を受ける時、何が何でも作り替えるのではなく、以上のような選択肢のあることを念頭に、将来的に気持ち良くお使いいただけることを願ってお話ししています。ジュエリーは、身につけてこそ、その本領を発揮するもの。ご自分では古臭いと思われていても、そのままでジュエリーとして価値のある場合もあれば、ちょっと、手を加えることで、見違えるようになることも! どうぞ、お気軽にご相談くださいね。

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イザ!という時に

October 31, 2011

 この数年あちらこちらで、「貴金属地金買い取ります!」という広告をよく見かけます。ご存知のことと思いますが、貴金属地金価格は高騰を続け、この夏には最高値を更新しました。  数年前に18金のみで作ったペンダントトップなど、同じものを作ろうとすると、単純に材料だけで倍近くかかるということ。 大変です!!
 広告を見て、そういえば・・!とお祖母さまの引きだしや、閉めっぱなしの金庫など、今までなんとなく気にはなっていたものの、そのままになっていた “お宝” を、思い出された方も多いのではないでしょうか。 どうでもいい・・と思っていたチェーン。好きになれない・・と思っていたリングが、思いのほかちょっとしたお小遣いになったり、もしかしたら、それ以上になる。
 そう、イザ!という時に頼りになる! ジュエリーの立派な一面ですね。
 インド舞踊をしている友人のSさん。学生時代にインドの片田舎で勉強していたころの出来事を、以前、話してくれたことがあります。
 街中を、何気なく歩いていると、街の片隅に物乞いをしているような老婆の姿が。 気にもせずに通り過ぎようとすると、突然ぐっと腕を引っ張られて、何をされるのかと身構えたところ、ホロホロと泣きだされ、自分はこんなに貧乏で悲しく思っているけれど、あなたは指輪一つ持っていない。・・・と同情されたとか・・。
 当時学生だった彼女、ジュエリーなど着ける必要を感じたことがなかったけれども、何も着けていない、着けるものがないということが、この国でどういう意味をもつか・・にハタと気がついて、苦笑してしまったと話してくれました。
 ジュエリーの歴史の浅い私たちの国では、つい見逃してしまうジュエリーの一面。今一度思い起こしてみる時なのかもしれませんね。

CATEGORY : GEM

誕生日石

September 04, 2011

 昨年一昨年と、毎月、誕生石そして星座石をご紹介してきました。この春から、何にしようかと考えていたところ、干支石は?とご要望がありましたので、少し準備をはじめていました。ところが、干支石。あまり知られていないうえに、宝石自体、誕生石や星座石と重なっていたり、あまりジュエリーとして使われていない石だったりで、毎月ご紹介するのには、向いていないかと。
 そこで、ちょうど、ツイッターを始めたところでしたので一日一石づつ、その日の宝石をご紹介していくことにしました。誕生石や星座石はもちろん、干支石も、その度ごとにお知らせしていきます。すでにつぶやいています。お楽しみに!
 

CATEGORY : 星座石 JEWELRY

星座石のお話~3月うお座~

April 04, 2011

 年度最後のうお座の星座石は、アクアマリン、ダイヤモンド、そして珊瑚です。 うお座は感受性が強く、直感力に優れ、霊感能力があると言われていますが、霊感能力って?どんな感じの能力なのでしょうか?見えないものがみえるとか??・・
 珊瑚は、以前にも書きましたが、私の最も好きな宝石の一つ。富や幸運をもたらす石とされ、親が子供に送るといいと言われている宝石の一つです。もともと、女の子の19歳の厄年に、厄除けの願いを込めて贈られる習慣があったそうで、アンティークジュエリーにも、かんざしや帯留めなど、いろいろなデザインが残っています。子を思う親心を感じますが、二十歳前のお嬢様にピッタリの愛らしい色でもあり、また、年を重ねても浮かない色という意味では、珊瑚のピンクは万能色。肌なじみもいいので、ぜひ手に取ってみてください。
 また、珊瑚は「産後」に通じるせいか、出産のご褒美としてもよく贈られたそうです。英国では、王女誕生から1年間、ベッドに飾っておく風習があるそうで、 どちらも、大切な人を守りたい、幸せであってほしいという気持ちの表れ。いかにも幸せ感たっぷりのピンクが、贈られた人の心にぴったり沿うように思います。
 
 真珠同様、有機質の宝石ですので、案外デリケートです。変色やひび割れを起こさないように、身につけた後は柔らかい布でよく拭き取り、個別に保管することをお勧めします。汗やほこりがシミになりやすいので、お気をつけになってくださいね。

CATEGORY : 星座石

星座石のお話~2月みずがめ座~

February 27, 2011

 みずがめ座の星座石は、サファイアやアメジスト。そして、最近のパワーストーンブームでわりあい名前を良く耳にするようになったラブラドライトがあげられます。ラブラドライトは、グレー系で、しかも、ちょっとヒビが入っているような見た目が、宝石という感じがあまりしないのですが、よく見ると蝶の羽のように、ラブラドレッセンスと呼ばれる輝きがキラキラと浮かび上がり、シックな美しい石です。
 あまり華やかなイメージがないせいか、ビーズ状になったものが、ブレスレットになっていたり、カボッションカットされたものが、シルバー製のジュエリーに使われることが多かったように思いますが、最近、グッチやアルマーニなどでこの石をつかってデザインされたシャープなデザインのリングを雑誌で見かけました。今までになく、すっきりとモダンな感じがファッションメーカーならではのデザインで、ちょっと刺激されました。
 みずがめ座の人は、自由奔放で、思いやりと友情に厚く、独創性にあふれている人が多いということですが、確かに私のまわりのみずがめ座は芸術家肌の方が多いような気がします。宇宙の叡智を秘めた石と言われるこの石は、創造力や直観力を高め潜在能力を引き出してくれるそう。我々デザイナーに、最も必要な石かもしれませんね。

CATEGORY : 星座石

星座石のお話~1月やぎ座~

January 16, 2011

 今日もまた、雪! 今もちらほらと雪が舞っていますが、地面の雪はすっかり溶けてしまって、雪好きの私としてはちょっとがっかりです。11日の鏡開きのあと、売れ行きの悪かった我が家のお餅。すぐにおぜんざいを作らなかったせい・・と思って、多い目に小豆を炊いたら、三時のおやつに、食後のデザートにと、家人も良く食べてくれるのですが、私もつい調子にのってしまって・・・。ヤバイ!です。
 さて、1月の星座石。アクアマリンやターコイズ、ガーネットなどが、よくあげられますが、珍しいところで、オニキスについて、今日は少しお話したいと思います。
 オニキスという名前は、ギリシア語で「神の爪」という意味だそう。伝説によると、ある日キューピッドが眠っているビーナスの指の爪を切って地面にまいたところ、神の体はたとえ一部でも死ぬことはないので、宝石に変えられて、オニキスと呼ぶようになったとか。「虎は死して皮を残す」と言いますが、女神の爪は、宝石となったというわけ。さすがですね。
 古来から爪の先には霊気が集まるといわれ、願掛けやお守り、ときには呪いの道具としても用いられてきました。 猛獣の爪をペンダントトップにしたものが売られているのを見たことがあるような気がしますね。ロックなイメージのジュエリーでも、よく爪モチーフをみかけますが、ただ、形のおもしろさだけでなく、そういう意味もこめられていたのでしょうか。
 質実剛健、良妻賢母型で、努力を惜しまず我慢強いと言われるやぎ座のひと。オニキスは煩わしい人間関係の悩みを解消し、心身のバランスをよい状態に保ってくれるとか。そして、冷静さと集中力を養い、意志の力を強化をしてくれるそうです。
 真っ黒に艶めくオニキス。宝石としての華やかさはないもののクールな輝きが、今の時代にピッタリです。ダイヤと合わせて、よりクールに。パールと合わせて、柔らかな中に凛とした雰囲気を・・と、大活躍。いろいろな形に加工しやすいこともあり、デザイン的にはまだまだ活躍の場がありそうで、これからも注目していきたい宝石のひとつです。

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星座石のお話~12月いて座~

December 23, 2010

 12月も半ばを過ぎ、街はクリスマス一色。昨日は、冬至だったので、ゆずを浮かべたお風呂にゆったり・・そして明日は、ツリーにケーキ…そしてプレゼント!ですね。 宗教云々より、暗くて寒い日本の冬に、キラキラ華やかにおしゃれを楽しめるイベントがあるって、やっぱりいいですね~。
 さて、12月の星座石は、ラピスラズリ。日本名では瑠璃と呼ばれています。
 『幸運を招く石』と呼ばれ、古代エジプト王も大切ににしていたというラピスラズリは、世界で最初にパワーストーンとして認識された石と言われています。日本では、仏教の七宝(金・銀・瑠璃・玻璃・しゃこ(貝)・珊瑚・瑪瑙)のひとつとされ、法華経や阿弥陀経にも登場し、真言宗の開祖、空海(西暦774-835年)は瑠璃を守護石としていたそうです。
 宝石としてのラピスラズリを知る者としては、ちょっと、ギョッとしてしまいますが、この石を粉砕して顔料にしたものは、天然のウルトラマリンとして使われ、西洋絵画では、聖母マリアの着る衣装の青色に使われたとか。日本でも、岩絵具として貴重な青色。今も天然の岩絵の具として使われていて、さすがに大変高価なものだそうです。
 開放的で気取らず、知識が豊富ないて座の人のまわりはいつもにぎやか。いて座の支配星である木星を表す色に紺色がありますが、ラピスラズリは最強の聖石と言われ、強運を招くパワーストーンとして、第三の目を開かせインスピレーション、直感を鋭くさせるそうです。・・第三の目・・って、ちょっと、どきどきしますね。
 ラピスラズリは、非常にやわらかく、圧迫や摩擦、熱に弱い石です。絵の具になるような石なので、サンドペーパーなどでも、ざ~っと削れてつやを失ってしまいます。どうぞ大切に!
 ラピスラズリのブルーはちょっと紺に近い少しニュアンスのある色。特に黄鉄鉱を含んだものは、夜空に輝く星のように見えて、ちょっと懐かしいような色合いが、今の季節しっくりとくるような気がします。

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