金工鐔の美
January 10, 2015
居合をしているとか、刀を集めているとか聞くと、なんだか、ちょっと、ぎくっとしてしまいますが、日本独特の美と言われれば、確かにその通りですね。 清水三年坂美術館で今展示されているのは、刀の鐔(つば)。 繊細な細工と、日本ならではのデザインがとても面白く、ぜひ一度、皆様にもご覧いただきたいと思いました。 ジュエリーの歴史の浅い日本で、美術的にも優れた金属加工というと、男性、特に武士の道具に、見事なものが多い気がします。 何とも言えない粋で洒落た感覚は、武士の美意識にも通じるようで、それぞれ、とても興味深く拝見しました。
館長の村田氏は、以前、企業にお勤めで、海外に駐在されていた時に、このような美術品に出会われ、その美に目覚められたそうです。 そして、名品がどんどん日本から流出しているのを見かねて、ご自分で収集に乗り出したという方。 当時、NYにいた友人も、彼の噂を聞いたことがある・・なんて言うのですから、びっくり。 ご本人にお話を伺うと、特に繊細な細工で、優美なものがお好みだそうですが、うっとりと、その美を愛でる穏やかな瞳の奥に、美術品に対する熱い思いが垣間見えて、平成のこの時代にも、こういう方がいらっしゃるのだなぁと、こちらまで、にわか愛国心?に目覚めてしまいました。
清水三年坂美術館のホームページはこちら http://www.sannenzaka-museum.co.jp/kikaku.html