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CATEGORY : 星座石

星座石のお話~11月さそり座~

December 08, 2010

 すでに12月。気づいたら11月が過ぎていた、という情けない状況で年末を迎えてしまいました。さそり座の皆様、ごめんなさい。
 さそり座の星座石としては、トパーズやトルマリン、少し珍しいところで、マラカイトという石が知られています。マラカイトの日本名は孔雀石。名前の通り、グリーンが層状になっていて、それが丸く出ると孔雀の羽根のようにみえる面白い石です。
 古代エジプトでは、粉末状にしたものがアイシャドーとして使われていたそうで、クレオパトラも使用していたとか。 アイシャドーとして使われていたのには、美しい色という理由もありますが、マラカイトの主成分が銅で構成されていて、その粉末を、アイシャドーとして、まぶたにつけることでハエなどの虫が、目の回りに飛んでくるのを防ぐことができたため、といわれています。でも、マラカイトの粉末は人の肌につけると肌がかぶれ易く、目に入るとかなりの刺激がある、ということですので・・実際のところは、どのように使われていたのでしょうね。真似はしないでくださいね。
さそり座というと、美川憲一さんの「さそり座の女」を思い出しますね。・・思いこんだら命がけ・・地獄の果てまでついていく・・・。外面のクールさと内面の情熱が、傍目にはちょっと怖いような、魅惑的な印象をあたえる人でしょうか。 そんなさそり座の人に、邪気をはね返すパワーが強烈と言われるマラカイトが必要かしら ?・・とも思いますが、(笑) ストレスや緊張にとても高いヒーリング効果を発揮し、危険が迫ると砕けて知らせるともいわれるこの石、古来より、魔よけの石として親しまれてきたそうです。
 硬度が、3.5~4と、柔らかな石ですので、衝撃によって割れやすく、水や酸に弱いので注意が必要です。びっくりされる方がいらっしゃいますが、このあたりの硬度の石になりますと、加工の作業中に使うやすりでも削れてしまう硬さであります。インディアンジュエリーなど、シルバーにセットされたものが黒く変色した時など、酸化膜をとる薬品などにそのままつけたりされませんように。

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星座石のお話~10月・てんびん座~

October 30, 2010

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TITLE 光の雫
ITEM Necklace
MATERIAL K18YG Opal Diamond
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 毛皮にブーツ、ぬくぬくとしたセーターが恋しくなる秋の到来ですね。新聞にはうっすらと初雪のかかった山の写真が。 牡蠣やきのこ、海の幸山の幸、何もかもが美味しい季節。食いしん坊の私には、悩ましい季節でもあります。
 さて、そんな10月の星座、てんびん座の星座石は、オパールです。
 オパールの特徴は、何といっても「遊色効果」。石の中でまるで虹のように色が動き遊んでいるように見えるのは、他の宝石にはない独特の美しさです。スマートで洗練されたものを好みバランス感覚に優れているといわれる天秤座の方に、七色に輝き、変化する色合いをもつオパールが、強いパワーを与えてくれるというのも、なるほど、という気がします。
 歴史的には、古代ローマ時代から、オパールは幸運のお守りとされ、身につける者に美しさと成功、幸せを運ぶと言われてきました。 シェークスピアの戯曲、『十二夜』では、貴方の心はオパールのよう・・と、移ろいやすい女心を表現していますが、何もかもが、あからさまになってしまうこの頃、自分の心が相手に届かない「せつない」思いも、こんな風にロマンチックに訴えてみたいものですね。
 オパールは、重量の3~10パーセントの水分を含み、非結晶質の鉱物です。熱や乾燥に弱く、ひどい場合は割れてしまいます。よく、宝石店のウインドウの中に、小さなコップに水が張ってありますが、乾燥をふせぐためのものです。保管には十分ご注意をお願いします。
 
 お母様から譲られたオパールの指輪を、金庫に入れたままにしていて、何年かぶりに出してきたら、真っ二つに割れていた!というものを、以前、見せていただいたことがあります。…何もしなかったのに…と、おっしゃってましたが、オパールの場合は、乾燥や熱といった弱点もあることを、お忘れになりませんように。泣くになけませんものね。硬度も5~6.5と、低いので、丁寧に扱うことが大切です。一時、大人気だった宝石だけに、ご自分のもの、譲られたもの、お持ちの方が多いと思います。どうぞ一度、宝石箱の中をチェックしてみてくださいね。

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星座石のお話~9月・おとめ座~

September 25, 2010

これ以上はないと思うほど暑かった夏にも、やっぱり終りがやってきて、朝夕肌寒いほどになってきました。日本に四季があってよかったと、しみじみ感じますね。さて、今月は、現代女性にとって、いえ、私にとって、なんとも遠い気のする「おとめ」という言葉の配された9月の星座、おとめ座のお話です。
 
知的で几帳面、その反面ひたむきでかわいらしいといわれる乙女座。繊細な感受性と鋭い判断力を持っている人が多いそうです。その感受性の強さからちょっとしたことで傷ついたり、悩みすぎたりしてしまう一面も。そんなおとめ座の星座石は、宝石言葉が「安全」「成功」のターコイズです。
 ターコイズの歴史は古く、古代エジプトやインカ帝国の遺跡からも発見されており、もっとも古くから愛されている宝石の一つと言えるでしょう。もともとは、美しい石を意味する”カレース”という名で呼ばれていたようで、ペルシャ産とエジプト産の石がトルコを経由してヨーロッパにもたらされたことから、ターコイズ(トルコ石)と呼ばれるようになりました。
 ネイティブインディアンの伝説によれば、空にまだ色がなかったころ、ターコイズの山の山頂に羽根を休めた金色の鷲の精霊が、ターコイズの色を空に反射し映したため、空が青くなったと伝えられているそうです。
 持ち主に危機や病気が迫ると、色を変化させてそれを知らせてくれるとか、欠けたり割れたりして身代りになってくれる。ターコイズもそんな石の一つだそうで、宝石言葉が「安全」というのも、頷けますね。
 多孔質で、どちらかといえば、柔らかい性質のターコイズ。ほとんどの石に、処理がされているということですが、多孔質ということで、処理されていないものは、汗や、汚れがシミになりやすいということ。くれぐれも、リングを指に着けたまま洗い物・・などしないでくださいね。

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星座石のお話~8月・しし座~

August 19, 2010

 お盆が過ぎても、相変わらずの暑さが続いています。あまりの暑さに、つい一日中冷房のよくきいた室内にこもりがち。足がむくんだり、鼻風邪をひいたりといった症状が出ないまでも、あまりいいことではないですね。 夏には夏らしく、しっかり汗をかいておくこと。そうすることで、体内のデトックスになり、この冬や来年の春にかけての季節の変わり目に、体が対応する準備が整う。・・・と、教えられるのですが・・・、一歩部屋を出たら、冷房のきいた車へダッシュ!・・・するばかり。
 さて、今月は、この暑さの象徴、太陽を守護星に持つ情熱的な「しし座」の星座石のお話しです。
 ギリシャ神話の太陽の神「アポロン」を守護神とする「しし座」の方は、リーダーシップがあり、しっかりと自分の考えをもっている人が多いそう。時に自己中心的といったイメージも与えますが、陽気で社交的。人気者で、人の上に立って活躍する人の多い星座です。
 星座石として、最もポピュラーなのは、ルビーやダイヤモンド。威厳の石であり、その威厳を輝かせる石でもあります。そして、ちょっと、珍しい石が、8月の星座石にあげられていたので、今日はそちらを紹介させていただきます。
 「琥珀」は太古の樹木が分泌した樹液が地中に埋もれ、固化した宝石です。真夏の星座石に、イエローやブラウン系のシックな石?と、疑問に思ったのですが、琥珀は、ドイツ語では「燃える石」と呼ばれているそうで、火をつけると、よい香りとともに燃える性質をもっているそうです。熱い!?石・・・ですか。そんな長い年月をかけて宝石としての輝きを得た「琥珀」。しし座の力強さを感じます。
 植物や昆虫などが混入して固まった「虫入り琥珀」は子供のころ、母の持っていたジュエリーの中で一番不思議で、印象的な宝石でした。 映画、「ジュラシックパーク」では、琥珀の中に閉じ込められていた蚊から、恐竜の血を抜き取りそのDNAをつかって、恐竜を復活させるという話でした。
 琥珀のジュエリーの良さは、何といってもその軽さ。ボリュームのあるネックレスなども、重さを気にせず、気軽に身に着けられます。秋に向かって、温かみのある色合いがお洋服にも合わせやすいのではないでしょうか。

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星座石のお話~7月・かに座~

August 06, 2010

 すでに8月。かに座の皆様、ごめんなさい!
 感受性豊かで喜怒哀楽を素直に表現出来るといわれる「かに座」の人。しばらくご無沙汰していても、久しぶりに会うと、毎日会っていたかのような、居心地の良さを感じさせてくれる、そんな人が多いような気がします。
 そんな「かに座」の星座石は?
まず、真珠。そして、かに座の守護星は月ですが、まさしく月の石であるムーンストーンが星座石とされています。宝石言葉は「愛の予感」。手放せませんね。かに座は、母性の星ともいわれており、家庭を大切にし、誠実に愛をささげ続けることが出来る、心優しいロマンチストであります。 やわらかな乳白色に神秘的な青みがかった帯状の光の表れるムーンストーン。「愛を伝える石」「恋人たちの石」といわれるこの石を身につけて、気持ちを打ち明けてみる・・とうまくいくかもしれませんね。
 水晶に比べ、硬度が低く、しかも劈開性があるので割れやすいです。強い衝撃を与えないように、注意が必要です。
 

CATEGORY : 星座石

星座石のお話し~6月・ふたご座~

June 23, 2010

 梅雨空が続くかと思えば、かぁ~っと照りつける太陽が目に痛いような日もあって、相変わらず、おかしな天気が続いてますね。その上、サッカーのワールドカップが始まって、ゆっくり眠ってもいられない日々、皆様、体調をくずされたりされてないでしょうか?
 さて、今月はふたご座の星座石。
 同時にいくつものことを処理できる能力に恵まれるふたご座の人は、好奇心旺盛で知的、頭の回転が速くて話術に長け、しかも繊細で手先が器用、常にアンテナを張り巡らせていて、知識も豊富と、ちょっとあこがれの人ですね。私の幼馴染の友人がこの星座ですが、あまりにピッタリで、ちょっとびっくりしてしまいました。(cさん、あなたのことです~)
 ふたご座の守護星は、水星で、星座石はアクアマリン。そういえば、3月の誕生石も、この石で、生命の石、健康や若さを守り意思を強めてくれる石だということでしたね。 同じではつまらないので、他には?と調べましたら、アゲートも、このふたご座の星座石だそう。精神的に不安定に陥りやすい時、ストレスを緩和したり、感情のバランスを整えたりしてくれ、そのうえで、表現力を豊かにしてくれるのだそう。 鬼に金棒ですね。
 アゲートは、宝飾の世界では、産出量が多いためか、あまり価値の高い扱いはされていないのですが、反面、いろいろとユニークなカットや、カラーのものがあり、デザインするのが楽しい石です。写真のネックレスは、数年前につくったものですが、半透明の板状にカットされたアゲートの中に、白く雲状に模様が入っていて、本当に空のようだと面白く思って、デザインしました。ダイヤモンドや、ルビーのような貴石の美しさは、言うまでもありませんが、こういった石にも、世界に一つしかない美しさがあり、そういったものも大切にしていきたいなと思っています。 
 

CATEGORY : 星座石

星座石のお話~5月・おうし座~

May 19, 2010

 ゴールデン・ウィークも終わりましたね。事務所がある京都・北山界隈も新緑がとてもきれいで、すっかり初夏の陽気です。
さて、先月からご紹介させていただいている星座石のご紹介ですが、今月は「おうし座」です。
 高い理想を抱き、常に自信を磨く努力を怠らないのが牡牛座の人。しかしそのあまりに高潔な姿勢のため、孤独感や不安感、目標を達成できない焦燥感などのストレスを抱えやすいそうです。
 そんな疲れた心や体を癒してくれるのが安定の石・エメラルド。エメラルドには心身をリラックスさせ、精神安定、安眠などの効果があるとされています。古来より、治療の色とされてきたその美しい緑色は、見るだけで心が安らぐばかりか、目の病気などにも効果があるといわれています。また、胃腸や肝臓にも働きかけるので、精神的な原因からくる胃痛なども解消してくれるのだとか。
 クレオパトラが好んだことでも知られるように、エメラルドは愛の石。牡牛座の守護石は金星で、その守護神は愛の女神・アフロディテ。そもそも牡牛座の人は、他の星座の人に比べて、愛に満たされてこそ、幸せを得るという人が多いということです。
 もし「当たっているわ!」と思われたおうし座の方がいらっしゃれば、ひたむきで真摯な牡牛座の方の人生が、より実りのあるものとなるように、エメラルドをお守りかわりに身につけてみられるのもいいのではないでしょうか?

CATEGORY : 星座石

星座石のお話 ~4月:牡羊座? 

May 01, 2010

 大変大変!!日々の仕事に追われていたら、5月になってしまいました!!
 先月で、誕生石の宝石シリーズが終わってしまい、次は何をしようかと思っていたところ、前回のブログを見てくださったお友達が、「星座石はどう?」と提案くださいました。Mさん、ありがとう! 一日過ぎてしまいましたが、宝石にまつわる話の一つとして毎月、ご紹介していきたいと思いますので、ご自分の星座がくるのを楽しみにしていてくださいね。・・まずは4月から…。
 さて、いろいろ調べてみると、日本では、誕生の月で区別する誕生石がメジャーですが、ヨーロッパなどでは、自分の星座から守護石を選ぼうとする傾向がポピュラーだそうです。これは12の星座をもとにする占星術が、いまからおよそ5千年もの昔に古代メソポタミアで生まれて伝承されてきたという歴史的、文化的な背景が関係しているそうです。 占星術といえば、よく雑誌に載っているページなど私もついつい楽しみに読んでいたりしますが、皆様はいかがですか?
 誕生石というのは、宝石の販売促進をかねて、20世紀に入ってから、アメリカで浸透していったそうで、天体に輝く星と地上で輝く宝石の関連を、人間の運命と重ね合わせた星座石のほうが、誕生石よりも守護石としてのパワーは高いということを書いた文献もありました。そういう話を聞いてしまうと、星座石の方がご利益があったりするのかなと思ったりしますね(笑) 
 では、早速、牡羊座の星座石のご紹介です。
 牡羊座の守護星は火星。その“火”のイメージどおり、牡羊座のもとに生まれた人は何事にも積極的で、行動力に満ちあふれているタイプだそう。 そんな牡羊座には、やはり火の色=赤い色彩を持つルビーやガーネットが、星座石とされているそうです。
 ルビーには気分を昂揚させる効果?があり、牡羊座の人にとって理想的なテンションの高まりをもたらしてくれるそう。活力を生み、集中力がでて、いい仕事ができるのだそうです。そういえば、契約事の時にルビーを身に着けているといい・・と、おっしゃる方もいらっしゃいました。 ジュエリーを身に着けていることで気持ちを高めてくれる・・素敵ですね。
 

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3月はアクアマリン

March 19, 2010

 三月も中旬を過ぎ、桜の開花時期がいよいよ気になってきました。私の事務所の近くの鴨川沿いは、桜並木になっていて、顔に触れるくらいの高さで花を見られるので、毎年楽しみにしています。同じ季節に同じ行事を同じような気持ちで楽しめることって嬉しいですね。
 さて、三月の誕生石は、「アクアマリン」です。その名が表す「海の水」と同じように、水色の美しい、とても爽やかで清潔感のある美しい石です。その色から「海に投げ入れると瞬時に溶け込んでしまう」といわれ、ヨーロッパの船乗りたちは、アクアマリンを海の力の宿ったお守りとして大切に持っていたそうです。そして海の水はすべての生命の源であることから、この石には無限の生命力をもたらす力があると考えられ、「永遠の若さを象徴する石」とも信じられていたそうです。「アンチ・エイジングな石」ということ?ですね(笑)
 鉱石の分類としては、ベリル(緑柱石)の一種で、エメラルドなどと同じ仲間です。ショックに弱いエメラルドに比べ、同じ硬度でも、耐久性に優れ、傷がつきにくく、比較的扱いやすい石です。大きなサイズでも、清楚な雰囲気を持った石なので爽やかに着けこなすことができそうです。これから夏にかけて、お洋服にも合わせやすい色ですね。ぜひお手に取ってみてください。
 さて、この一年、毎月の誕生石をご紹介してきたのですが、このアクアマリンで一回りです。何か、また新しい「これが知りたい」「あれが知りたい」があれば、ぜひぜひご提案ください!

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ジュエリーはエコ!?

March 03, 2010

 四年に一度の祭典、バンクーバーオリンピックも終わりました。今回のオリンピックも本当にたくさんのドラマティックな試合があり、毎日テレビを見るのが楽しみでした。 さて、このオリンピック、地球の温暖化が進み、雪がどんどん減っているという環境問題がテレビなどでよく報道されていましたが、この問題も含めて、私たちの生活の中で「エコ」という言葉はいつの間にか、当たり前に知っている言葉になりましたね。
 さて、ときに、贅沢!とやり玉にあげられるジュエリーですが、実は (というほどのことでもありませんが)、「エコ」なものといえるのではないでしょうか。
 まずジュエリーは、ファッションアイテムではありますが、洋服やバッグ、靴とは違い、資産としての価値があります。(時代により、需要と供給の関係で、値段の上下はありますが、宝石にしても地金にしても何の価値もなくなるということは、歴史的に見てもなかったように思います。) 時代を越えて受け継がれ、残っているアンティークジュエリーはもとより、受け継いでいく人に応じて、たとえば、リングからブローチへ、次はネックレスへ、そしてまたリングへ、というように、家族の宝物として形を変えていけるのもジュエリーの良さではないでしょうか。  あるものを再利用しながら自分なりに使っていくということは、まさに「エコ」ですよね。それができるのも、宝石や地金には、デザインだけに頼らない、そのもの自体のよさと、力があるゆえだと思います。
 ジュエリーの歴史の浅い、日本では、西洋の女性に比べると、お洋服、バッグ、靴にはお金をかけるけれども、ジュエリーにお金をかける文化はまだまだ遅れているように感じます。ジュエリーは確かに安価なものではないですけれど、「エコ」な視点からも、素敵に取り入れていっていただけたらいいのになと思っています。 デザイナーとしては、デザインも素敵だし、このまま ずーっと大切にしたい!と思っていただけるようなジュエリーを創るのが、毎日の目標! 応援してくださいね!

CATEGORY : JEWELRY 誕生石

2月はアメシスト

February 15, 2010

 節分も終わり、まだまだ寒い毎日だというのに、街はすっかり春モードですね。
 さて、2月はアメシスト。
 2月の誕生石であるアメシストという名は、ギリシャ神話のニンフ(妖精)の名前からきています。
 ある時、お酒の神様バッカスが、月の女神アルテミスと喧嘩し、怒り狂ったバッカスは、その腹いせに、とにかく最初に出会った人間を家来の猛獣に襲わせようとしました。そこへ現れたのが、月の女神に仕える美しいニンフ、アメシスト。アメシストの危機に気付いた月の女神が、間一髪のところで彼女を救うために彼女を水晶にしてしまいます。
 後に、その姿を見てひどく反省したバッカスは、少女の形をしたその石に葡萄酒を注ぎかけました。すると、その石は紫色のアメシストとなったという美しくも悲しいお話。そして、古代ギリシャでは、アメシストは「酒に酔わない」お守りとされていました。
 和名は「紫水晶」。この名の通り、紫がとても高貴で上品な印象を与えます。
 ところで、もしアメシストをお持ちでしたら、ご注意をひとつ。アメシストの紫は、紫外線の影響を受けやすいので、保管されるときは、必ず直射日光を避けて保管いただきますように。
 さて、写真は、少し前にデザインしたペンダントです。上部中央の三角のグリーンの石は、先月お話ししたグリーンガーネット。日ごろ、どちらかといえばフェミニンな感じのデザインが多いので、地金を黒く、ちょっとロックな強いイメージを出してみようとチャレンジしたのですが、出来上がりを見た、アシスタントには、なんだか和風ですね・・と言われ、あるお客様には、中近東のアラベスク模様とかが、イメージですか?と尋ねられ、あらら・・と思っていたら、アメリカ人のお友達に、ヨーロッパ的ですねととどめを刺されました。
 さて、皆さまの目にはどう映るのでしょうか?たまに、こんな風に一つのデザインからいろいろなご感想をいただくのも、デザインしていてなんだか面白いなぁと思えるところ。目指すところがあったなら、こんな事を言っていてはいけないのかしら・・とも、思うのですが・・・。
 

CATEGORY : 誕生石

1月はガーネット

January 14, 2010

1月の誕生石は、ガーネットです。ガーネットは、和名、柘榴石と呼ばれるように深い赤色が有名ですが、ガーネットというのは、実はグループの名前。その成分により様々な種類があります。中でも、「デマントイド・ガーネット」と呼ばれる緑色のガーネットは、屈折率(宝石にあてた光が宝石内に入ったときに屈折する度合いのこと)が、ガーネット類のなかでも群をぬいて高く、ダイヤモンドのような輝きを見せるため、もっとも高く評価されています。 なるほど…デマントイド…は、ダイヤモンドのような…だったのですね。
 そして、デマントイド・ガーネット程稀少でなく、でも強いグリーンがきれいなツァボライトも最近人気が出てきた宝石です。エメラルドの繊細なグリーンに対して、少し、まったりと強くかがやく緑色は、ジュエリーの中でメインに使わなくても、アクセントになる心惹かれる美しさです。
 
 ガーネットは、最も古い歴史をもつ宝石のひとつといわれており、古代エジプトやギリシャ、ローマでは、装飾品としてはもちろん、血止めとしてや体の不調に聞く薬としても用いられていたそうです。パワーストーンとしては、気力・体力をあたえる石とされているのだとか。宝石言葉の中に、友愛というのもありました。
 写真は、The ハプスブルグ展で目をひいた、数々の宝石を使った時計。左下の柘榴の中の宝石は、やっぱりガーネット? 使えるだけ使ってみましたという宝石たちのなか、針のターコイズが、くっきりときれいで、これぞ Theヨーロッパ。息の抜き加減が、うまいですね。 宝石を絵具の色のようにを使ってデザインしてみたいと、話してられたデザイナーさん。ふと、彼女のことを思い出しました。

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12 月はタンザナイト

December 12, 2009

 もう十二月ですね。年の瀬になると毎年思いますが、今年も本当に早かった。もう、あと2週間を切りましたね。なのに、まだまだしなくてはいけないことばかり…。やっぱりまた、来年こそは!と、同じことを思っています。
 …情けない。
 さて、十二月の誕生石。十二月は、ターコイズ・ラピスラズリ・タンザナイトが誕生石とされています。その中でも、私の特にお気に入りの石、タンザナイトをご紹介させていただきます。
 タンザナイトは、紫がかった深い青色をしている石で、1967年に発見された、まだ40年ほどの歴史しかない石です。宝石学上の名称は、ブルー・ゾイサイトという名前ですが、ニューヨークのティファニーが“タンザニア・キリマンジャロの暮れていく青い空の色に似ている”ということから命名した「タンザナイト」が一般的になっています。
ネーミングって大切ですね。広々とした空が目に浮かぶようです。そして、その青紫色の輝きは、彗星のごとく宝石界を圧巻しました。「20世紀の宝石」と謳われ、1998年と1999年には世界で最も売れているカラーストーンだと発表されました。今日も、タンザナイトの需要は続き、サファイアを除いては、他のカラージェムストーンの売り上げを上回っているそうです。
 タンザナイトのしっとりとした深い青紫色は、洋服だけでなく和服にもあい、年齢も選ばず、とても合わせやすい色だと思います。クリスマスプレゼントのおねだりに(笑)、もしくはご自分へのご褒美に、いかがでしょうか…?

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11月はトパーズ

November 14, 2009

 トパーズ。この宝石の色は何色?と聞かれたら、どんな色を想像されるのでしょうか。トパーズには、無色、イエロー、オレンジ、ブラウン、ピンク、バイオレット、レッド、グリーン、ブルーなど、さまざまな色が存在します。中でも、「インペリアル・トパーズ」と名付けられているシェリー・イエロー色のものは品の良い微妙な色合いが人気で、希少価値もあり、私も大好きな宝石の一つです。 カジュアルなラインでは、水色のトパーズもとても多く出ていますね。こちらは、スパッとクリアな色合いが、楽しく爽やかな感じで、身につけていると元気になる気がします。
 トパーズは硬度8と、かなり硬い宝石に分類されますが、劈解性が強く、衝撃には弱い石といえます。リングなど、床に落としたりしないよう、気をつけてくださいね。
 村上龍さんの「ラブ&ポップ」という作品。主人公の女子高生が真夏のある日にインペリアル・トパーズと出会い、どうしようもなく魅了されてしまい、なんとかして手にいれたくて、ある行動に出る一日を描いたものでした。映画化もされたようですが、ダイヤモンドでもエメラルドでもなく、インペリアル・トパーズというところが、渋い・・ですね。 そして、業界ではオレンジ味のイエローと表現するインペリアルトパーズの色を、淡いピンク色と表現されるなど、私にはとても印象的なストーリーでした。  トパーズの語源は、ギリシャ語の“捜し求める” Topazos からきているそうで、村上龍さんは、「トパーズ」のそんな意味もストーリーに重ねられたのかもしれないですね。
 高村光太郎の詩「レモン哀歌」の中にも、「トパーズ」がでてきます。少し、抜粋します。
  わたしの手からとつた一つのレモンを
  あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
  トパアズいろの香気が立つ
 「トパアズいろ」。とても奇麗な言葉ですね。「トパーズ」という響き自体にも、どこかすごく垢ぬけたところがある気がします。微妙な大人にしかわからない、ニュアンスを秘めた色。目に見えない香りにこそついた色。 
 ふっとある香りに触れたとたん、さぁ~っと以前にあった出来事を思い出すことがありますね。 そんな時、あなたはその情景とともに、どんな色を思い出されるのでしょう?

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10月はトルマリン

October 14, 2009

 10月の誕生石は、トルマリンです。トルマリンは、熱や圧力を加えると電気が発生する性質があるため、和名では電気石とよばれています。なんだか、レトロな響きですね。さまざまな色がありますが、なかでも、ピンクトルマリンは、すっきりとしたピンク色が愛らしく、とても人気があります。
 この写真のリングは、亡くなられたお祖母さまから譲られたというピンクトルマリンを、20代のお客様からすべておまかせで、とご依頼いただき、デザインしたものです。モダンアートなどに造詣の深いかたでしたので、ありきたりでなく、若々しく楽しい感じを念頭に考えてみました。ダイヤのラインがクロスした所に、トルマリンが寄り添い、リボンにも見えるかわいらしさと、この石を残してくださったお祖母様からの世代の交わりが、感じられたらいいなと思って製作しました。とても喜んでくださって、後日、こんなお手紙を頂戴しました。
「このリングを大事にして、私も祖母のように、いつか誰かにうけついでもらえるような人生を過ごせたらと思います。大した石ではないけれど、こんなに小さなものを何世代かにわたってずっと大事にしていくのは、ジュエリーならではのことで、そういうことができるような大人になれてちょっと嬉しいです」
 こういうお言葉をいただけると、デザイン時の「ああでもない、こうでもない」の苦労がすっと、飛んでいって、とても幸せな気持ちになります。パワーストーンとしては、恋人たちの愛を育む力があるそう。 いわれてみれば、この"こくのある“ピンク色が、つける人の女性らしさをとても引き立ててくれて、特に男性にとっては、より魅力的な女性にみえるのかもしれません。 20代30代と、女性の人生は大転換期! この小さなリングが、人生の紆余曲折を応援してくれるとうれしいですね。
 この石は、表面にほこりがつきやすい石です。超音波洗浄は避けて、柔らかい布でからぶきをしてお手入れをしてくださいね。

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9月はサファイア

September 08, 2009

 サファイアといえば、深い青色。見ているだけで心を落ち着かせてくれる美しい色ですね。旧約聖書にも登場し、その色から、青空を形成したという伝説まで生まれたそう。古くから「神に最も近い石」と崇められてきたそうです。
 一般的に、サファイアという名前から連想されるのは、その深い青色の石ですが、実は、サファイアにはオレンジサファイア・パパラチア・ピンクサファイア・イエローサファイア・ゴールデンサファイア等と呼ばれるように、いろいろな色が存在します。 鉱物的には、ダイヤモンドに次いで硬いとされているコランダムに属しますが、その内包物の違いにより、さまざまなカラーバリエーションが生まれるそうです。
 中でも、特に赤色に輝くものは、「ルビー」。対照的な色合いを持つルビーとサファイアですが、実は同じ鉱物です。 18世紀後半にフランスの研究者によって違いが判明するまでは、誰も、まさかルビーとサファイアが同じ鉱物だとは考えもしなかったことでしょう。
 サファイアといえば、手塚治虫さんの『リボンの騎士』の主人公の名前が、“サファイア王子”でした。本当は女の子なのに王位継承の問題から男の子として生きている主人公。どのような由来で手塚治虫さんがこの名前をつけたのかは存じ上げないのですが、ルビーでもエメラルドでもなく、「サファイア」という言葉の響きが、きりりとした見かけに隠された、可憐な女の子の素顔をうまく表していて、さすがのネーミングと思っています。
 

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8月はペリドット

August 22, 2009

 五山の送り火が終わって一週間。京都では、「祇園祭から夏が始まり、送り火で終わる」といいます。まだまだ残暑が厳しい毎日ですが、朝夕は、ちょっと過ごしやすくなってきました。
  さて、八月の誕生石はペリドットです。別名、橄欖石(かんらんせき)。難しい字ですね。橄欖とは、オリーブのことです。あまりなじみのない宝石かもしれませんが、何年か前からとても人気が出ていて、この石を使ったジュエリーを見る機会もぐっと増えました。とてもさわやかなオリーブグリーン色で、カジュアルですが気品があり、「イブニングエメラルド」と呼ばれるほど、夜暗くなってからもキラキラと光りを放ちます。夜会ほどのパーティではないけれど、ちょっとしたお出かけの多い私たち現代人に、とても使いやすい宝石ですね。 宝石言葉は、夫婦愛。一家に一点あるといいのかしら?
 ところで、ペリドットの一番の特性は、強い複屈折率。もしもこの宝石をお持ちの方がいらしたら、一度見てください。複屈折とは、入射した光が2本の光にわかれて屈折すること。 ペリドットをテーブル面から反対側を観察すると、稜線が肉眼でも二重に見えます。複屈折によって、二重にみえているわけですね。このように見えることをダブリングといいます。確認できたでしょうか? グリーンの色は鉱物学的には、鉄由来のものだそうで、どうしてグリーンになるのか・・・不思議ですね。 硬度も、6.5 ~7あり、宝石としても充分の硬さ。 どんどん楽しみたい宝石です。
 写真のリングは、数年前に、アメジストとダイヤをセットしたリングと一緒にお買い上げいただいたもの。クッションカットの石に、中央に向かって光の走るコンケイブカットが美しく、カジュアルなタイプですが、日々、宝石のカラーを楽しんでいただけたらと思いデザインしました。カラフルな石はお洋服を選ぶからと敬遠される方もいらっしゃいますが、せっかくの自然からの贈り物。 毎日の生活を、華やかに彩ってくれます。 色を楽しむ! そんな気持ちで、ぜひ、いろいろチャレンジしてみてください!

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7月はルビー

July 29, 2009

 今月も、あと1日になってしまいました。本当に蒸し暑い日が続きますね。
 さて、7月の誕生石は、ルビーです。ルビーは、古来より「宝石の女王」として珍重されてきた宝石で、その赤色から、炎や情熱を象徴するとされ、ヨーロッパでは昔から、持つ人に勇気と威厳をもたらすと信じられてきました。 和名は紅玉。透明感のある濃く真っ赤な色で、てりのあるものが良質とされ、ミャンマー産の、ピジョンブラッド(鳩の血)と呼ばれるルビーは、その中でも最高の品質とされています。
 ところで、サファイアとルビーは同じコランダムという鉱石だということはご存知ですか?
コランダムの中で、クロムが含まれて赤色になったものが、ルビー。その他が、サファイアです。共に高度9で、ダイヤモンドの次に硬い宝石。 自然のちょっとしたいたずらで、まったく色が変わるなんて面白いですね。
 
 日本では、(もうずいぶんと昔のことになりますが)寺尾聰さんの『ルビーの指環』が大ヒットしてから、本当に誰もが知っている宝石となった気がします。小さな子供でも知っている宝石といえば、「ダイヤモンド」と「ルビー」ですね(笑)。子供の頃、しりとりをしているとき、「る」がくれば、必ず「ルビー!」と答えていたような気がします。
 ルビーのお手入れ方法ですが、ダイヤモンドに次いで硬度が高く、熱や酸にも強い宝石です。ただし、ほかの石を傷つけやすいので、保管の際は必ず別々になさってくださいね。 ポーチに、何もかも一緒に入れて持ち歩く・・なんて言うのはご法度です!

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6月はパール

June 19, 2009

 6月の誕生石はパール、真珠です。光を吸い込みながら艶やかに発光するその独特の質感。肌なじみする絶妙な色のトーン、柔らかな丸みなど、どれをとっても、とても女性的で豊かな温かみのある宝石です。そして、多くの美しい宝石の中でも、カットや研磨などの加工なしで、自然な美しい輝きを放っているのは、この真珠だけ。なんだか愛おしい気がしますね。
 日本は、世界で初めてアコヤ貝をつかった真珠の養殖に成功した国。その後、南洋では黒蝶貝を使った養殖で、より大きな黒蝶真珠や、また白蝶真珠ができるようになりました。サイズの大小、真円のものからバロック、ケシ。色も、白、黒、グレー、ゴールド、いろいろな色が出ていますね。この1,2年、目を引くのはチョコレートカラー。処理された色だそうですが、以前に比べ照りのいい珠が作られるようになって、心惹かれます。
 最近では中国の淡水真珠もずいぶんと質の良いものができるようになり、これが淡水真珠?というような大きなサイズ、巻きの綺麗なものが多く出回るようになって来ました。 こちらではオレンジなどカラフルな色、四角や星型など珍しい形のものなどいろいろと作られています。
 写真のパールですが、こちらもまた淡水パール。アメリカのミシシッピー川でとれる、「天使の羽」ともよばれるフェザーパールです。大変稀少で、特にサイズが大きく綺麗な白色で、このような羽状の形になっているものは、国際的な展示会でもなかなか見かけることがありません。綺麗な丸いパールもとても素敵ですが、おしゃれな大人の女性には、ぜひこういった珍しいパールも楽しんでいただけたらと思っています。

 Feather pearl, like a wing of an angel. Timeless pure beauty.

CATEGORY : 誕生石

5月はエメラルド

May 18, 2009

 5月も半ばを過ぎ、初夏らしい強い日差しとさわやかな風。何かと理由をつけては出かけたくなりますね。植物園のすぐ近くで仕事をしているので、この季節になると、子供を連れたお母様方や、熟年カップルで、結構賑っているのに出くわします。むせかえるような緑の香りに誘われて、ついフラ~っと出歩きそうになるのを、なんとか我慢して仕事にはげむ毎日です。(笑)
 さて、そんな緑の季節、5月の誕生石は、「エメラルド」です。エメラルドの歴史はとても古く、紀元前4000年ごろにはバビロニア(現在のイラク付近)で取引されていたことが文献に残っています。古代には、「ヴィーナスにささげる宝石」と呼ばれていたそうで、かのクレオパトラもこの石を愛してやまず、ついには自分の名をつけた鉱山を持ち、粉末にして化粧品にも用いたそうです。なんだか、かえってお肌には良くない気がするのですが、どうなのかしら?どなたか試してみようという方はいらっしゃいませんか?
 最近、印象的だったエメラルドのジュエリーは、アンジェリーナ・ジョリーがアカデー賞授賞式で身につけていたエメラルドのイヤリング。とても澄んだ緑色が彼女の白い肌と黒いドレス、そして何よりも彼女の自信あふれるまなざしにとても似合っていました。ここでダイヤモンドのジュエリーではなく、エメラルドを選ぶのが、とても彼女らしく、とても素敵なチョイスだなと思いました。
アンジェリーナ・ジョリー着用のエメラルドイヤリングは、こちらから
http://www.afpbb.com/yfashion/4062504

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